2022年3月頃にFRBのテーパリングが終わり、そして6月頃から本格的に利上げが始まるといわれています。
利上げが始めると、これまで堅調に推移していたグロース銘柄は売られやすくなり株価が暴落する可能性があります。
そんな時、ポートフォリオに株価の下落局面に強く安定的に配当金を支払ってくれる銘柄があればうれしいですね。
下落局面に強くかつ安定的に株価の成長も見込めるETFがVIGです。
ある銘柄に投資する際は、「どのような特徴があるのか?」や「投資するメリットとデメリットは何なのか?」ということ最低限抑えておくことが大切です。
そこで、本記事ではVIGの特徴やVIGに投資するメリットとデメリット、そしてVIGに投資する際におすすめの証券口座をご紹介します。
- VIGは260を超える連続増配銘柄で構成されている
- 配当利回りは1.5%~2.0%程度で意外と低い
- 長期的に保有することで高配当に化ける可能性もある
- トータルリターンはS&P500指数には劣る
VIGとは
銘柄名 | バンガード・米国増配株式ETF |
運営会社 | バンガード |
基準価額 | 171.37米ドル |
純資産額 | 64,672百万米ドル |
設定日 | 2006年4月 |
配当実績 | 2.66米ドル |
配当利回り | 1.55% |
経費率 | 0.06% |
年初来リターン | 23.40% |
おすすめの証券口座 | 楽天証券・SBI証券 |
※2021年12月末時点ベース
VIGを一言で表すと、世界3大資産運用会社であるバンガードが運営するインカムゲインとキャピタルゲインの両方を狙う万能型のETFになります。
組入れ銘柄について
ではVIGにはどのような銘柄が組み入れられているのかというと、組入れ上位10社は以下の通りになります。
これらの10社でポートフォリオの30.5%をカバーしています。
- マイクロソフト
- ホームデポ
- JPモルガンチェース
- ユナイテッドヘルス
- ジョンソン・エンド・ジョンソン
- P&G
- ビザ
- コストコ
- コムキャスト
- アクセンチュア
また、セクター別でみると以下の通りになります。
資本財がトップの20.7%で素材や公益、通信セクターの構成比率は小さいものの十分に分散はできているETFと言えます。
セクター | 構成比率 |
資本財 | 20.7% |
一般消費財 | 16.4% |
金融 | 15.0% |
情報技術 | 14.6% |
ヘルスケア | 13.2% |
生活必需品 | 10.0% |
素材 | 4.3% |
公益 | 3.9% |
通信 | 1.9% |
VIGの設定来リターン
2021年のVIGの年初来リターンは23.4%となりました。
基準価額の推移をグラフで表すと以下のようになります。
出典:楽天証券
2021年は米国の株価が全体として20%以上の成長を遂げていたのでVIGもその流れにうまく乗っていることがわかります。
また、設定来リターンは371.87%とVIGが設定された2006年以降15年にわたり長期に成長を遂げています。
コロナショックなどで下落局面もありましたが、財務安定かつ増配銘柄で構成されているため下落からの立ち直りは比較的早いです。
VIGに投資するメリット
ここまでVIGの概要を説明してきましたが、ここからはVIGに投資することでどのようなメリットを得ることができるのかについてみていきたいと思います。
VIGに投資することのメリットは以下の2つであると考えています。
- 長期保有で高配当ETFに化ける可能性がある
- インカムゲインとキャピタルゲインの両方を狙うことが可能
長期保有で高配当ETFに化ける可能性がある
VIGは先ほどから記載している通り毎年配当金の額を増額している連続増配銘柄へ幅広く分散投資しているETFです。
現状は配当利回り1.5%~2.0%のレンジで推移しており決して高配当であるとは言えませんが、長期的に見て高い配当利回りを獲得することができる可能性を秘めています。
VIGは毎年約5%~8%分配金の額が増額されています。
未来がこの調子で推移すると言い切ることはできませんが、もし年率7%の増配率をキープできれば10年後には配当金の額は2倍になり、かなりの高配当を狙うことも可能です。
インカムゲインとキャピタルゲインの両方を狙うことが可能
VIGは高配当と言えないまでも配当利回り1.5%~2.0%は期待できます。
さらに、2021年度は年初来20%以上株価が上昇しており売却によりキャピタルゲインも狙うことができるという特徴があります。
そのため配当金を得つつ売却時のキャピタルゲインも確保したいという方のニーズには合うETFであると言えます。
VIGに投資するデメリット
インカムとキャピタルのどちらも狙うことができるVIGですが、デメリットはあるのでしょうか?
私が考えるVIGのデメリットは以下の2つだと思います。
- 中途半端な配当利回り
- VOOに劣るトータルリターン
中途半端な配当利回り
配当によるインカムゲインを得る目的でVIGに投資する方がいますが、目的がインカムゲインならばもっと高配当のETFに投資すべきです。
例えば高配当ETFとして有名なSPYD・HDV・VYMなどは当然選択肢になるかと思います。
これらの銘柄の詳細については以下の記事で紹介しているのでご参照ください。
これらの高配当ETFに投資することで配当利回り3%以上は安定的に狙うことができます。
そのため、インカムゲインが目的であるならばわざわざ配当利回りが1.5%程度の中途半端なVIGに投資する必要はないというのが持論です。
VOOに劣るトータルリターン
VIGの2021年の年初来リターンは23.4%でしたが、米国の大企業500種に分散投資するVOOのトータルリターンは29.2%でした。
つまり、VIGは配当金を再投資したとしてもVOOのトータルリターンには劣っているのです。
なぜなら、VOOには株価上昇に大きく寄与するGAFAMといわれる巨大テック企業がすべて含まれていますが、VIGにはマイクロソフトしか含まれていません。
もしあなたが資産をより効率的に拡大していきたいと考えているのであれば、2022年にGAFAMを投資対象から外してしまうのは非常にもったいないことです。
VIGに投資するならSBI証券がおすすめ
- 配当によるインカムゲインをもらいつつ株価上昇によるキャピタルゲインも狙いたい
- 株価の下落時になるべく下落幅を小さく抑えたい
これらの項目に当てはまるという方はぜひ証券口座を開設してVIGに少額から投資してみてください。
ちなみに、VIGと投資できるおすすめの証券口座はSBI証券です。
非常に人気の高いネット証券で使い勝手もよいです
まとめ
最後までご覧いただきありがとうございました。
VIGの特徴やメリットデメリットは理解できたでしょうか?
少しでも投資の参考になれば幸いです。
では。