簿記2級は合格率が約30%程の比較的難しい試験です。
この資格に独学で挑むには勉強を始める前に入念に勉強計画を立てておく必要があります。
本記事では独学で簿記2級に挑戦する方のためにおすすめの勉強方法と実際に私が独学していた際に使用したおすすめのテキストを紹介します。
簿記2級は独学でも合格することは可能なのか?
結論、簿記2級は独学でも合格することは可能です。
しかし独学で合格を掴むためにはそれ相応の勉強時間を確保する必要があります。
独学で簿記2級に合格した人の平均勉強時間は200時間~250時間と言われています。
学生であれば十分確保できるかと思いますが、社会人の場合は意識的に勉強時間を作ろうとしないとなかなか勉強時間は確保できません。
独学で簿記2級を勉強するメリット・デメリットは?
独学にはメリットはありますが、その反面デメリットもあります。
これを理解したうえで本当に独学で簿記2級に挑戦するのか検討してみてください。
メリット
- テキスト・受験料含めても1万円程しかかからない
- 自分で勉強スケジュールを決められる
デメリット
- お金がかかる
- 正しい知識を身に着けるのに時間がかかる
独学は費用が安いという最大のメリットがありますが、通信講座などに比べると少々効率が悪いというのも事実です。
社会人の方で多少お金がかかっても正しい知識を効率よく勉強したいという方は簿記検定に強いTACの通信講座をチェックしてみてください。
簿記2級を独学で合格するための勉強法は?
独学で簿記2級の合格を掴むには闇雲に勉強するのではなく、計画性を持った勉強が必要不可欠です。
100人いれば100通りの独学方法があると思いますが、本記事では私が実際に独学で合格した際にやっていた勉強法について解説します。
商業簿記と工業簿記をバランスよく勉強する
簿記3級までは商業簿記しか出題されませんが、簿記2級からは商業簿記に加えて工業簿記も出題範囲に加わります。
さらに商業簿記と工業簿記それぞれ学習ボリュームが大きいのでバランスよく勉強していかなければ合格することはできません。
商業簿記を完璧にマスターした後に工業簿記を集中的に学習する方もいますが、この勉強法では工業簿記の学習が終わったときに商業簿記の知識は薄れている可能性があります。
そこでバランスよく勉強するために以下の手順で勉強を進めることをおすすめします。
- 商業簿記をテキストと問題集でインプット
- 商業簿記の過去問演習+工業簿記をテキストと問題集でインプット
- 商業簿記と工業簿記の過去問演習
商業簿記と工業簿記をどちらを最初に勉強するかは好みなのでそこまで問題になりませんが、ポイントはどちらか一方の学習が終わったら過去問演習に取り組むことです。
これによりせっかく学習した知識が過去問演習に取り組む際に忘れてしまっているという事は防ぐことができます。
使用するテキストは1冊でOK
書店に行くと様々な種類のテキストが販売されていますが、基本的には使用するテキストは商業簿記と工業簿記でそれぞれ1冊で十分です。
複数のテキストを購入したとしても記載されている内容に大差はないので、1冊を完璧にマスターすることに注力した方が知識の定着面や金銭的にもおすすめです。
おすすめのテキストについては後程ご紹介します。
インプットよりアウトプット(問題演習)に時間を割く
初学者の方はわからないことが多いためテキストを何度も読み込み、インプットに時間を割いてしまう方が多いです。
しかし、簿記2級に合格するためにはインプットよりアウトプット(問題演習)が大切です。
目安としては「インプット:アウトプット=3:7」くらいの割合が良いと思います。
テキストに記載されている基本的な考え方を一通り理解したら、あとは問題演習を通じて簿記2級の試験で使える本当の知識へと固めていくのです。
最初は問題演習をしても間違えることは多いと思いますが、何度も間違えて知識の定着化を図っていくことが、結果として合格への近道になります。
独学で簿記2級を勉強する方におすすめのテキストと問題集
ここからは独学で簿記2級を勉強する方におすすめのテキストと問題集を紹介します。
まずはテキスト・問題集を選ぶ際の注意点について簡単に触れておきましょう。
テキスト・問題集を選ぶ際の注意点
書店に行くと様々な出版社から販売されているテキストや問題集があるのでどれを選んだらよいのかわからないという方は多いと思います。
基本的には記載されている内容に大差はないので大きな失敗はないかと思いますが、個人的には以下の点が考慮されているテキストや問題集は独学時に有効だと思います。
- 図解やイラストを用いて初学者にもわかりやすいように説明されている
- 試験範囲が変更されたことに対応している
- 最新の過去問が掲載されている
書店で購入しようと検討されている方は上記の点を確認するようにしてください。
おすすめのテキスト
私が独学していた際に使用したテキストで初学者にもわかりやすく解説されていたのは簿記検定テキストではおなじみの「スッキリわかる」シリーズです。
図解やイラストを交えてわかりやすく解説されているのはもちろんのこと、最新の試験範囲にも対応しています。
○商業簿記
○工業簿記
おすすめの問題集
問題集については最新の過去問が掲載されていれば、基本的にはどこの過去問を選んでも大差ありません。
私が独学していた時に使用したのは先ほどの「スッキリわかる」シリーズの予想問題集とTACの過去問集です。
最低でも5年分は試験演習をするように心がけてください。
○予想問題集
○過去問集
まとめ
最後までご覧いただきありがとうございます。
独学で簿記2級に合格する道筋は見えましたでしょうか?
簿記2級は社会人に必要となれる会計の基本的な知識は網羅しているので、取得することで今後のキャリアの可能性は広がります。
独学での勉強は辛くしんどいですが、その分受かった時の喜びやメリットは大きいです。
一緒にがんばりましょう!