- 新卒で東証プライムに上場する大手事業会社に入社
- 経理部配属となり約3年間会計や税務に関する関する業務に従事
- 30歳までに海外駐在員となることを目標に日々精進中
仕事ができる経理マンの特徴
会計税務の知識が豊富
まず大前提として仕事ができる優秀な経理マンは専門分野である会計や税務の知識が豊富です。
月次や決算期における決算書作成や申告期における税務申告書の作成時などは、会計税務の知識なくして対応することはできません。
もし会計税務に関して網羅的にインプットできていない場合は、重要な論点が生じる都度書籍やネットを参考にして対応する必要がありますが、すでに頭の中に知識がインプットされていれば即座に対応することができます。
これにより意思決定スピードが上がり仕事そのものの処理スピードも速くなります。
そのため経理マンとして出世を目指すのであれば会計税務については自信をもって専門家と言えるくらいのレベルにしておくことをおすすめします。
PCスキルが高い(特にExcel)
経理に限らず仕事ができる方のほとんどはPCスキルが高いですが、経理の場合はPCスキルの中でも特にExcelスキルが異常に高いという特徴があります。
具体的にはほとんどマウスを使わずショートカットで操作できることや、適切な関数を即座に使用することができる等の特徴があります。
このように感じる方もいるかもしれませんが、決算期においては短納期で高品質な資料の提供が求められる経理マンにとって個々の操作をいちいちマウスを使っているようではなかなか作業が終わりません。
優秀な経理マンほどExcelはショートカットを駆使して決算期であってもあまり残業せずに帰宅しています。
論理的思考力がある
次に紹介するのはいわゆるソフトスキルと言われる論理的思考力です。
経理は営業のように顧客との商談がなかったり、マーケティングのようにデータ分析業務が多くはないので論理的思考力が必ずしも必要ないのでは?という事を言われることがありますが、大間違いです。
何なら経理マンほど論理的思考力が求められる職種はないんじゃないかと感じています。
例えば以下の場面で論理的思考力が求められます。
これらは経理である以上多くの方が経験する業務になり、論理的思考力が高ければよい成果を残すことができるので、結果として良い評価を得ることができます。
- 営業部門に会計税務論点をわかりやすく説明する場面
- 会計システムを導入する場面
- 業務フローのマニュアルを作成する場面
コミュニケーション能力が高い
仕事ができる経理マンの4つ目の特徴はコミュニケーション能力が高いことです。
経理マンは社外の方との商談等がないので、必ずしもコミュニケーション能力は必要ないのでは?と思われがちですが、経理マンにとってもコミュニケーション能力は必要です。
ちなみに、ここで言うコミュニケーション能力とは心地いい雑談ができる等ではなく、ロジカルでわかりやすい説明ができる事や社内折衝能力のことを指しています。
これらのスキルは具体的には以下のような場面で必要になります。
- 経営陣に決算内容をわかりやすく説明する場面
- 新たな会計システムや会計ルールを導入する際に社内に事前に根回しが必要になる場面
- 営業部門からの相談に分かりやすく回答する場面(メール含む)
上記を見ていただければわかる通り、経理マンは会計や税務に関する難解な論点を誰でもわかるレベルでわかりやすく説明することが求められます。
優秀な経理マンは会計税務の知識が豊富なだけではなく、相手が躓くポイントを理解しながら話すことができる高度なコミュニケーション能力を持っていることが多い印象です。
世の中の情報をインプットしている
最後に紹介するのは会計税務に関する情報に関わらず世界経済やビジネスに関する情報を幅広くインプットする習慣があることです。
特に私のような事業会社の経理マンの場合は日々営業部門から多くの相談や問い合わせが寄せられます。(既存取引に関すること~新規ビジネスに関することなど幅広く)
その際に会計税務の知識しか有しておらず、経済情勢やビジネスの潮流を把握していなければ相談内容をスムーズに理解することができません。
また、経理は比較的経営陣と近い立場で仕事を行いますが、経営陣と雑談する際に世の中の情報を把握していなければ「こいつは経理のことしかわからん奴だな」という印象を与えてしまうことになり兼ねないので、日ごろから経済やビジネスに関する情報をインプットする習慣は大切になります。
優秀な経理マンになるためにやるべきこと
日商簿記2級以上を取得する
まずは経理マンなら必ず持っておきたいのが日商簿記資格です。
日商簿記検定には初級~1級がありますが、経理マンなら日商簿記2級は必須だと考えています。
なぜなら日商簿記3級までは個人商店のようなかなり小規模な事業体の会計処理を想定されており、中小企業や大企業の決算業務を行うには少々知識が不足していると思います。
一方、2級以上になると中小企業や大企業の会計処理を想定しているため、決算や税務申告時に論点になる税効果会計など幅広く知識をインプットすることができます。
では、決して易しくはない日商簿記2級を日々の仕事で忙しい社会人がどのように取得したらよいのか?これについては以下の記事で私の妻の勉強方法が参考になるかと思うので、ぜひご覧ください。
独学で勉強したいという方には「スッキリわかる」シリーズがおすすめです。
CPAラーニングでは無料で簿記2級に関する講座をすべて受講できるので、わからない論点に遭遇した場合は是非活用してみて下さい。
Excelスキルを取得する
日商簿記の勉強と並行して勉強をおすすめしたいのがExcelです。
先ほども述べた通り、経理の業務においてExcelを使用しない日はないので優秀な経理マンほどExcelスキルは高くなります。
なので、少しでも優秀な経理マンに近づこうと思うならExcelスキルを高めていくことは必要だと思います。
ちなみに私が効果的だと考えるExcel学習の順序は以下の通りです。
- 入門書でExcelの基礎的なショートカットや関数をインプット
- 応用書でより実務に直結する関数等をインプット
- 動画学習を通じてこれまでインプットした知識の活用シーンを理解
それぞれの段階で私が使用していた教材は以下の通りです。
①入門書でExcelの基礎的なショートカットや関数をインプット
まだExcelをちゃんと学んだことがないという方におすすめしたい1冊です。
基本的な操作から実務で頻出する関数等幅広く学習することができます。
②応用書で実務に直結する関数等をインプット
Excelの基礎はすでに学習しており、且つ実務で頻繁にExcelを使う方におすすめしたいのが以下の2冊です。
始めは基礎的なことも記載されていますが、関数の組み合わせやマクロなどを学習することができます。
③動画学習を通じてこれまでインプットした知識の活用シーンを理解
知識があるだけではほとんど意味がないので、これまでインプットした関数などはどのようなシーンで活用するのが効果的なのかを学習します。
またデータ分析や財務分析などのExcelを活用して新たなスキルを身に着けることもできます。
仕事のバイブルとなる本と出合う
優秀な経理マンは論理的思考力やコミュニケーション能力などの会計税務に関わらない分野の幅広いスキルを有しています。
これらのスキルはほとんどの人は元々有していたわけではなく、日々の仕事の中で熟成されていくわけですが、少しでも早く上記のスキルを習得したいと思うならば読書は効果的な手段だと思います。
では、最後に私が「これは読んでよかった」と心から思える3冊を紹介して終わりにします。
○イシューから始めよ
○考える技術・書く技術
○稲盛和夫の実学
まとめ
最後までご覧いただきありがとうございました。
この記事では私が考える優秀な経理マンの特徴を紹介しました。
いろいろと記載しましたが、私自身まだまだ経験不足な未熟者だと実感しているので、これからも自分が理想とする優秀な経理マンになることができるよう日々精進していきます。
では。